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やまりすがたべるもの

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つけ麺 道

住所 〒125-0061 東京都葛飾区亀有5-28-17
電話番号 03-3605-8578
営業時間 11:30~スープが無くなり次第閉店(19時ごろには閉店多し)
       月・火は塩の日(塩ラーメンのみの販売)
定休日 無休(ただし店内に月休み表示あり)
喫煙 不可
駐車場 なし(向いにコインパーキング有り)





こくまくくぅ「このつけ麺店は、衝撃だ。最近では、華丸、ほむら、喜元門、喜乃壺、などが、衝撃的だったけど、それらを凌駕する衝撃だ。」
大王いか「環七から一本入った亀有の商店街に、すごい行列ができている。車だし、一瞬やめようかとも思った。」
こくまくくぅ「そう。ところが、頭の中で、こんなささやきが聞こえてきたんだ。じゃあ、いつ食べるんですか、今でしょ、食べるなら今でしょ・・・と。」
大王いか「待つ間、行列数が増えこそすれ、減るということはない。午後もずいぶんまわっている。時間など関係ないようだ。30数人ほどの待ち客の一定数を下回らない。この感じ、とみ田を思い出す感じだ。食べ終わるまで、1時間半以上かかったかな。」

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こくまくくぅ「とみ田もそうだけど、どうやら、この北関東を控えた東京北部は、いまや、ラーメンのホット・スポットとなっているようだなあ。」
大王いか「熱いラーメン・マインドが燃えている北関東の集客力を見込んで、ぞくぞく有名店がこのあたり一帯に集結しているみたいだ。」
こくまくくぅ「我は、地元は、新宿から立川あたりまでにかけてだ。このあたりが地元の友達はいるけど、このあたりはあまりよく知らない。このあたりで行ったことあるラーメン店は、田中商店、大喜、ちゃぶや、梅本、などくらいかなあ。今日は、TETSU、赤羽二郎、いとう、燦燦斗、インディアン、など、迷ったけど、ここと、ほん田にした。」
大王いか「いとう、と、インディアン、と、二郎、は、本店の方に行ったことがある。TETSUも水戸店でよく行く。」

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こくまくくぅ「まあ、この店は、きっと、とみ田と並ぶくらいの行列店になるだろうなあ、という、超実力店だなあ。」
大王いか「店主さんには、気合が漲っている。顔なんか、精気でパツパツだ。目はらんらんとしている。坊主頭のてっぺんもとがったいい形だ。声も超張りがある。表に置いてあるハーレー・ダビッドソンに乗っているのかなあ。春日部ナンバーだったなあ。」


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素つけ麺 200g 500円

こくまくくぅ「この店は、つけ麺の専門店だけど、自分の感触では、過去最高だ。つけ麺の極点を、ついに実現してしまった感じだ。自分が、こうだったらいいのになあ、と常々思っていたことが、具現化されている、のを目の当たりにした衝撃だ。」
大王いか「大げさではなく、ごく素直に、こんなうまいつけ麺を食べたことはないね。賞賛に値する、理想形じゃあないかなあ。」
こくまくくぅ「なんだろう、このパーフェクト感は。一瞬すべてがふっ飛んだ。東京復帰したくなったなあ。こういう感じ、地方にはない感じなんだなあ。」
大王いか「つけ麺、それ自体は言うに及ばず、それを取り巻くすべてのスタイルが、揺るぎない、きっちり感、だなあ。つけ麺単品のみに、命を懸けてる。こういう命をはった人のつくるものは、やはり、違う。」
こくまくくぅ「デコレーションは、なし、だ。麺とつけダレだけからなる、素つけ麺のみだ。薬味すらがない。はじめは、素つけ麺だけだったけど、今は、別皿の具も提供している。それのみだ。いい勝負感だ。すばらしい。常々思うが、具なんてなくてもいいなら、いらない余計なものだ。これが暴言でないことを実証している。」
大王いか「麺とつけダレだけのシンプルな形態が、自信を裏打ちとしている。その潔さ、その完全性において、強く人を惹きつける。しかも、500円だ。美しすぎる。」
こくまくくぅ「500円で、心の粋、というか、スピリッツが味わえる。ヒーローだろう。」
大王いか「麺は、つけ麺の基本の極太麺だ。うまい、ので、いちいち、うまい、というのを、やめよう。ゆでるのに、12分かかる。しっかりゆでて、ふっくら、しっとりだ。食感は、しなやかさ、弾力、噛み応え、味わい、など、すべて強烈にいい、ので、いちいちいわない。ちまちまと時短とか考えている店は論外だな。」
こくまくくぅ「この小麦の味わいをなんて表現していいのかわからないけど、独特の、強い味がする。強烈な引き、だ。弾力があっても水っぽい味の店は多いが、これは、あっさりはしていない。間違いなく、つけ麺の、うまい極太麺の、ベスト1だ。うまいのではなく、感動だ。これほどまでのセンスとその実現力は、ほとんど他店にはない。表現力において、他店が、しょぼすぎる。なめてかかっているとしか思えない。」
大王いか「麺は、麺だけを魅せる盛りつけだ。圧巻の美しさだ。この麺を盛るお皿の模様は、青海波模様で、まあ、よくあるのではあるのだろうけど、虎の道(勝田)と同じものだなあ。」
こくまくくぅ「麺は麺だけ、つけダレはつけダレだけを見せる、もりつけだ。キマッテいる。この素つけ麺の形式を、完全に実現するために、ネギなどの薬味、具は、別皿盛りだ。カッコつけのためでなく、蕎麦のような美意識でもないだろう。つけ麺のエッセンスから、よけいなものは排除された、というところだろう。薬味、魚粉なども放逐されている。」
大王いか「デコレーションも余計なものも排除されている。カウンター8席のみで、4人ずつの完全入れ替え制だ。シンプルなシステム感が、集中力を高め、頭をクリアにする。カウンター内の厨房も、よくよくありがちな、キッチン的雑然感や猥雑な生活感の類が一切なく、無機的といえそうなほど、最低限の調理器具しかない。精神性というべきだろう。」
こくまくくぅ「背の高いイスの背の高いカウンター席もすてきだ。すべては、つけ麺をいただくための、ストイックな、シンプルな装置だ。」
大王いか「亀有という土地も、下町然とした商店街のど真ん中という立地も、シンプルな看板も、何もかもが、センスとして、人の気を惹く、人気の秘密だろうなあ。」
こくまくくぅ「できる、という一言に尽きるなあ。こうでなくちゃあ、いかんのじゃ、というような、非の打ちどころがない、選択能力という感じだ。」
大王いか「まあ、そんな、外観はさておいてもいい。誰もが、驚愕すべきは、このつけ麺のできばえ、だろう。こんなものをつくってしまっのか、と言う感じだ。東池大勝軒の山岸さんの、つまり、神様の、参った、という書が貼ってある、けど、これ、本音だろうと思うなあ。」
こくまくくぅ「ラーメン史のつけ麺大爆発として、その名を刻むことだろう。」

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つけ麺 750円

こくまくくぅ「つけダレは、うまい、ではなく、ペースト状のうまみのかたまりだ。どろっとしたクリーミーな形状で、濃いマンゴーペーストとか、溶けたホワイトチョコレート、などに、質感が似ている、といえばいいか。味は、動物系+魚介系の(たぶん)、凝縮された強いうまみだ。」
大王いか「とにかく、一口で、なにこれ! という強烈なうまさだ。官能的なしびれ、を伴うはずだ。」
こくまくくぅ「味覚中枢を鷲掴みにされる。最近いただいた、うまいつけダレに、スイーツ的、とか、キャラメルのよう、とか、形容してきたけど、みんな、ふっとんだ。それらの賛辞を呑み込んで、とろとろにしてしまった感じだ。まあ、可能性としては、華丸やほむらが、こういうものをつくれそうな気配があるけど。」
大王いか「フルーティな酸味があるとか、とろけるようなあまいうまみがあるとか、まあ、部分的な印象要素をいろいろあげても仕方ない感じだ。全部溶かしてしまった感じだ。素つけ麺で出す意味がよくわかる。すべてこのどろどろの中に入っていて、自己完結しているのだ。だから、薬味のネギも、本日の日替わり薬味のカレー・ペーストも、いらない感じだ。」
こくまくくぅ「このネギも、技ありで、食べたことないような食感のものすごいシャキシャキ、というか、ザりザリの、さらしネギだ。直前まで、キンキンに冷やしてあるのかな。ネギくささはほとんどなく、風味というより、食感に還元されている。とろとろだけでは口が飽きるので、気分転換にという感じだが、むしろない方がいいかな。ネギの風味がつけダレに溶けるのがいやなので、サラダのように食べた。カレー・ペーストは、驚愕もののスパイシーなうまさだ。ぜひとも、この家のカレーたべたい。レンゲの上でつけダレとまぜると、もう、ほとんどカレーだ。しかも、超うまいカレーだ。だけど、これも、やはり、余分なので、自己完結的なつけダレの、鉄壁のうまさを損なうので、混ぜることはしなかった。他の大抵のカレーつけ麺が恥ずかしい思いするだろうほどの出来栄えだけどね。」
大王いか「ネギの処理やカレー・スパイスのブレンドの妙など、いずれにしても、薬味は、むしろ、小出しにされた、腕前の披露、あれもできるこれもできる、という、ちょっとした自慢、見せびらかし、くらいに考えてもよさそうだ。具についても同様で、メンマにはしいたけが一緒に煮込まれていたり、上品さが絶品の鶏団子とチャーシュー、仙台の恵比寿を思い出させるような、キャラメルやプリンみたいなスイーツ的味わいの、超個性的な味わいが特筆すべき甘い味つけ玉子、など、豪華絢爛なテクニックの見せつけ、満ち溢れる才能の存在証明なのだけど、贅沢な技の傍系エピソードとして、ここはさらりと流して、もはや、しつこく触れることもないだろう。あくまでも素つけ麺の添え物として、場を盛り上げ、気分を高揚させてくれる、という感じだ。なので、一緒に食べずに、箸休めのようにつまんでいただいた。これらは、お好みでつけ加える味変、というよりも、つけダレ、麺、から、追い出され、締め出され、はじき出されている、のだ。」
こくまくくぅ「まあ、素、だけでは、さびしいかもしれない、飽きるかもしれない、単調かもしれない、ということもあるかもしれないので、飾りというか、花を添えている、あり余った才能のほとばしり、というところだ。普通のセンスではできないだろう、薬味や具だ。」
大王いか「素晴らしい組み合わせ、なので、初心の素つけ麺の通り、薬味も具もいらない。魚粉も、常々、気になっていたけど、やはり、なくて正解かもなあ。つけダレ内部で自己完結していれば、よけいなフレーバーもいらないのだ。味が決まらない、ので、まあ、ごまかし、はぐらかし、として、あれこれ、薬味やフレーバーの付け足しに頼らざるを得ないのだろう。要するに、下手なんだろう。」
こくまくくぅ「オプションを追い出している。魚粉を入れて、やっと味の見てくれのようなものが成立するわけだ、と思わせるんだなあ、これを食べると。飾りで人目をごまかすというか。」
大王いか「オプションやデコレーションに凝り過ぎる。それが、なにか気の利いたおしゃれのように見せるけど、初心に帰って、それだけでうまいものを、つくれないか、という感じだね。」
こくまくくぅ「まさに、福は、無欲、無為、より生ず、だね。さすが、山岸さんだ。よくわかっているんだろうなあ。」
大王いか「欲の深いもの、いやなものを、たくさん見てきたんだろうなあ。まあ、人目を欺くものに流されていたなあ、と反省を迫られるなあ。」
こくまくくぅ「とにかく、つけダレは、なにか、単一の素材が際立つ、ということのない、単一素材の角を絶たせない、ブレンド力の妙だ。ある意味、正統派で、コンソメやビシソワーズの白湯版みたいな感じだ。何かを特化すさせる、というのは、下品なやり方だ。二流料理人には、その方が楽だ。わかりやすいし、これでもかと、単一のうまみや風味を強調する。そうするとあざとく俗っぽくなる。でも、ラーメンは、B級グルメともいわれ、それ、つまり、下品なうまさ、が、むしろ正攻法なのかもしれない」
大王いか「単純にうまきゃいいとばかりに、あざとい過激な味を突出させる。A級は、雑味や濁り味を取りのいて、過不足のない、調和を目指す。諸味は融合して、最後は、澄んだ水のような透明さに至る。まあ、こうして、好みは、およそ、二分されるのだろう。どちらも相手のセンス、品格が許せない。ラーメンがおもしろいのは、ひょっとして、両者を融合させる、というか、併せのむ、の感があるところなのかもね。」
こくまくくぅ「その可能性だね、人を惹きつけるのは。庶民の味だからといって、ただ俗っぽいのもねえ。」

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by dasenkadasenka | 2013-02-10 18:56 | 東京都