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やまりすがたべるもの

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ラーメン二郎 茨城守谷店

住所 茨城県守谷市美園4-1-5 美園ビル1F
電話 非公開
営業時間 11:30~14:30/18:00~21:00
定休日 水曜(祝日は営業、翌日休み)
P あり
禁煙




ぶらっくねこ「今日は、用があって、東京へ行ったんだけど、どうも、車だと、駐車場のないラーメン店に行く気がしないので、東京のラーメン店には寄らずに、守谷二郎へ行った。」
ぶらっくりす「ここは、駐車スペースが潤沢で、安心だ。」
ぶらっくねこ「それに、店内は、冷房も効いていて、待ち客用のスペースも広いからいいよねえ。」
ぶらっくりす「この炎天下、外で並ぶのは、きつい、というより、危険でさえあるしね。」

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ぶらっくねこ「二郎は、うまい、ということは、まあ、それでいいんだけれど、それは、それで、とりあえず、さておいといて、二郎には、それ以上の何かがある、よね。」
ぶらっくりす「人によっては、まずい、という人がいるのも、うなずける、というか、想像できる。」
ぶらっくねこ「ある種の過剰さ、があって、おいしいとか、まずいとか、だけじゃあ、くくれないところがある。」
ぶらっくりす「単にそれだけじゃあ、すまない感じだよね。たとえば、ビールは、あの苦さがいやだ、まずい、という向きもあるだろう、ことが想像可能だけど、まさに、その苦い感じこそがいいわけだ。」
ぶらっくねこ「ある意味、二郎インスパイア系を食べていると、むしろ、もっと常識的に、単純に、おいしくつくっている気がするよね。二郎は、普通のアプローチとしてのおいしさ、以上の迫力、おいしい以上の何か、挑戦的な凄味、を感じる。」
ぶらっくりす「そういう、いわく言い難い何か、があるよね。たとえば、色、おいしそうな茶色である以上に、黄色っぽい、ような、やや不気味な色をしている。においも、うまそうなにおい以上の、不穏なくさみがある。二郎特製の、独自の醤油や、ニンニクや、スープの獣臭、などの入り混じった、独特のいわく言い難いにおい、だ。」
ぶらっくねこ「この醤油は、何とも言えない、クセがあるね。自家製の太麺だって、うまいんだか、まずいんだか、わからないような、不思議な魅力がある。そもそも、このラーメンの見た目そのものが、グロテスクとさえ言える、し、たいていの二郎のお店も、きれい、というよりは、きたない、というか、場末っぽいような、魔窟的な雰囲気がある。」
ぶらっくりす「ラーメンの量も異常なわけだしね。メニューも単品のみで、バリエーションに関心なんかないかのようだし。」

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小ラーメン 野菜無し ニンニク 650円

ぶらっくねこ「今日は、野菜なし、にしてみた。二郎じゃあないみたいで、おもろい。ちょっと裸になった二郎、みたいな。麺がよく見える。この太麺が、コシがあってうまい、という常識的なくくりにおさまらない、ような、ヘンな、何か不思議なやわらかさ、というか、感触、をもっているよねえ。」
ぶらっくりす「ゆで野菜も、常識的な、シャキシャキのうまさ、ではなくて、妙なくたくた感なんだよねえ。ちょっと、味のない、ザワークラウトみたいな。このくたくたの野菜も、やわらかめの太麺も、二郎本店の、三田系だ。」
ぶらっくねこ「小金井系は、野菜は、ゆでたてシャキシャキ、だし、太麺も、歯応えがある。ある意味、もうちょっと普通に、常識的なうまさの路線だ。はじめてなら、そちらの方が、総じて、食べやすい仕上がり、だろうなあ。スープも肉もね。」
ぶらっくりす「ここはさ、マニアック、なんだよね。ひたすら、ディープ、というかさ。」
ぶらっくねこ「やばい、というかね。スタイリッシュを貫いている。こうした、ある意味、常識的な、凡庸な価値判断を超え出て、はみ出したような、ある種、まずさとも紙一重のような世界で、だからこそ、そこのところで、わかる人、わからない人、みたいな感じがでてきて、マニアの世界になる。やや倒錯的なエリート主義というか、ダンディズムというかね。」
ぶらっくりす「ここはさ、冷房が効いているから、まだ、いいけど、ちょうど去年の今頃行った、三田二郎、なんかは、冷房なしで、店内は盛夏というかさ、猛暑日で、もう、お客さん全員、汗びしょびしょ、だからね。水も、水道水そのままの常温だ。でも、その、屋台的な醍醐味も含めて、ここの味、なんだと思わせるところがある。いやなら食べなくてけっこう、みたいな。すごいよねえ。」
ぶらっくねこ「普通のラーメン店だったら、もうありないよねえ。我慢大会っていうか、君は、どこまで耐えられるか、っていう試金石みたいな。」
ぶらっくりす「三田店の、創始者の方の、この、絶妙な才覚が、すごい。貫禄のある方だったけど。普通のラーメン職人は、ごく常識的に、うまいものをつくるから、こんなにうまいものをつくっているのに、どうしてウケないんだろう、って、首をひねる。創始者の方がすごいのは、うまさをはみ出したところにまで、射程が及んでいる点だ。」
ぶらっくねこ「そうだね。たとえば、コカコーラは、あの、何味ともつかない、およそ、なんの味とも似ていない、独創的な、不気味な黒い味で、世界を制したわけだからね。みんなが、すぐにわかるような、わかりやすい味は、チャラい、のだよね。」
ぶらっくりす「そこのところが、理解できないと、たぶん、成功しないんだよね。ふつうにおいしいものをつくって、悩んじゃう。小づくりなうまさ、という感じになっちゃう。」
ぶらっくねこ「やはり、大化けしている、とみ田(松戸)なんかも、二郎に匹敵する怪物的な感じがある。」
ぶらっくりす「そもそも、いまでこそ、あたりまえ、のようだけど、あの、山岸さんの大勝軒の、つけめん、だって、化け物的、だからねえ。」
ぶらっくねこ「ちょっと、魔術的な、錬金術的な、料理の世界だよね。」
ぶらっくりす「この怪物的な、化け物的なところを理解しない人は、単に、門外漢だ、という圧力がすごい。」
ぶらっくねこ「ラーメン猛者どもの威信というかプライドを、傷つけるんだよねえ。量的にも、質的にも、そう簡単に、食べられないからね。食べきれない、という恐怖感にみまわれる。」
ぶらっくりす「ある意味、夏場にこそ、三田本店で、食べてみよ、みたいな。環境や条件さえ整えば、食べられる、というのは間違いだ、みたいなね。」
ぶらっくねこ「まあ、人間、たまには、打ちのめされた方がいいのだろうから、いい機会を与えてくれるラーメン店なのかもね。」
ぶらっくりす「ではなぜ、そのような過剰さに惹かれるのか、ということだけど、そもそも、人は、単に栄養としての食べ物を選択しているわけじゃあない、というところだろうね。それどころか、それ以上の何か、をこそ、求めている、ので、際限のないグルメがあるのだし。もっと違う何かが食べたい、という、もっと、もっと、・・・、なんだよね。」
ぶらっくねこ「欲望の対象だよね。穴があいていて、その詰め物として、ないものねだりが必要というわけだ。」
ぶらっくりす「コーラも、コーク・イズ・イット、だからね。コーラこそ、いわく言い難い何か、としての、それ、だ、というわけだ。」
ぶらっくねこ「それ、といしかいいようのない、それ。コーラといえば、店内に、特保のコーラが、導入されているね。脂肪を落とすとかいう、何とかというコーラだ。」
ぶらっくりす「そういう、過剰さにおいて、二郎は、単なる食文化、以上の、精神的な文化だから、素朴な食事観には受け入れられないところもあるのだろう。最近でこそ、地方に進出し始めているけど、そういう過剰なところを理解しないと、受け入れられないだろうね。並んでまで食べる? とかさ。生真面目に、ナイーブに考えばそうだけど、それ以上の何か、だからねえ。」
ぶらっくねこ「パパパパパパパ、パイン(荻窪)、とかね。パインは、料理素材として、あり、だけど、ああいうものを食べてみたい、と思ってあこがれる、のは、単なるエキゾチックな興味以上の、過剰な、プラス・アルファだからね。」
ぶらっくりす「この挑発的なパの羅列は、伊達についているのではなく、よけいなパは、無意味なのではあるけど、過剰な無意味、で、そういう意味では意味のある無意味、というわけだ。」

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小ラーメン 野菜半分  ニンニク 650円

ぶらっくねこ「野菜は、なくてもいいかどうかは、ちょっと微妙だ。やはり、野菜は、切り離せない、味のパーツの一つかな、という気もする。」
ぶらっくりす「圧倒的な麺量や油量をこなす、助けになるしね。」
ぶらっくねこ「やはり、二郎は、キャベツも多くてうまい。このくたくた感は、一食の価値ありの、非凡な料理だ。これ自体を食べたいなあ、と思う味だ。」
ぶらっくりす「美味だよね。たいていの二郎インスパイア系の店は、モヤシばかりだし、シャキシャキで、嵩増しに使っているけど、やはり、味的に凡庸で、やや退屈かも。」
ぶらっくねこ「麺量も野菜量も、インスパイア店とは、ボリューム感の迫力が違う感じだ。インスパイア店は、たいてい生真面目で、普通においしくつくって、二郎の恐ろしげなオーラを借りて、そこに頼っているところが大きい、という感じだね。」

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by dasenkadasenka | 2012-07-29 18:28 | 守谷市