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やまりすがたべるもの

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麺屋 むじゃき

住所 茨城県水戸市東台1-5-31
電話 029-231-9008
営業時間 11:30~14:00/18:00~21:00
定休日 月曜夜の部 木曜日
P 有
禁煙
http://05.xmbs.jp/menyamujaki/




こぐまくくう「別に、お先走りを気取りたいわけじゃあないし、お先走りが趣味だと思われるのも、お調子者みたいでいやだけど、でも、むじゃきの味噌、と聞いて、胸躍らずにはいられず、やはり出かけよう、と、しかし、今回は、限定数があるようではなく、二日間限りの限定という枠内の終日提供、とのことなので、まあ、朝っぱらから並んでいる人もそんなにいないだろう、と、たかをくくり、それでも、念のため、と思って、11時くらいに、つまり、開店30分前くらいに、行けばいいんじゃあないかなあ、ということで、果たしてそうしてみたら、なんと、もう数人の列ができており、ゆえに、店舗横の駐車場も6~7割が埋まっていて、雨なのに、ですよ、まあ、駐車スペースが一番心配なわけで、そして、自分たちが車を入れると、次々と車がやってきて、まもなく駐車場はいっぱいに、そして、行列も倍ほどに膨らんだ、のでした。」
ねこまる「やれやれ。」

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こぐまくくう「ここの店内は落ち着いた雰囲気だ。なんだか、民家調だ。」
ねこまる「若い店主さんなんだけど、って、よくは知らないけど、地味でいいぞ。ある意味、象徴的だ。この店の堅実な姿勢がうかがえる、というか。」
こぐまくくう「小上がりの座敷席は、畳、なんだけど、なんと、その奥には、襖が二枚並んだ押入れがある。」
ねこまる「あの押入れの中に、製麺室がある、という噂だ。」
こぐまくくう「え? ほんと?」
ねこまる「うそ。」
こぐまくくう「・・・、でも、製麺室、どこにあるんだろうね。店内には見当たらない感じだ。」

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味噌むじゃきそば 700円

こぐまくくう「さて、味噌むじゃきそば、つまり、ほんのりかつおの効いた、鳥白湯スープが、味噌味になっているんだけど、なんともいえない、不透明な茶色の水面に、半ばが水没して見えない、具材の浮島が、山水のようで、この店の他の品では見たことのない、自家製と思しき、オレンジ色のラー油がマーブル模様を描いて、水面に浮いている。」
ねこまる「うっとりするような情景だね。オレンジ色が鮮やかできれいだ。すでに、見た目だけで、グッとくる。けど、むじゃき初の味噌味は、どう?」
こぐまくくう「やばい。うまい。完成度高い。感性度も高い。」
ねこまる「こってりしたパイタンスープが、すでに、濃厚味噌みたいなノリだけど、そこに、うまく、すんなりとマッチしながらも、きりっとした味噌味の存在感も際立たせているね。この、味噌味自体もうまいなあ。さすが、センスのいい、大人っぽい味わいだ。」
こぐまくくう「パイタンがこってりなのに、ヘンにくどくなくていい味噌風味だ。かすかに、山椒の香りもしこまれている。味わいの構成が、バランスよくて見事なんだよねえ。」
ねこまる「スタンドアップ・モンスター、頂上へ。という感じだ。」
こぐまくくう「これは、水戸の頂上ではないか。」
ねこまる「日本の、だろ。これは、魂のレボリューション、だよ。」
こぐまくくう「イメージしたら、すぐに、アクションへ、みたいな。」
ねこまる「まあ、過剰な美辞麗句、というか、こんな浮ついた言葉とは、裏腹に、むじゃきは、落ち着いているんだよねえ。店主さん、お二人、お若いのに(たぶん)、ある意味、老成しているかのようだ。大人っぽい。こういう味噌味のキメ方も、落ち着いて、堂に入っている。」
こぐまくくう「はずさないよなあ。そもそも、一人一品ずつ(白湯と煮干しの一種類ずつ)、のラーメンしか作らないところが、実直だよねえ。とにかく、慎重に、文字通りに、渾身の一杯、という感じで、こなしている、といった感じだ。」
ねこまる「日本一の分業体制だ。とにかく、一杯でいいから、本当に、うまいものを作ればいいんだからね。あれこれと、取り揃える必要もない。この単品勝負の手堅さは、賢明だ。あれこれやって、器用貧乏になるの免れている。」
こぐまくくう「あれもできます、これもできます、ってやると、何がやりたいの、って感じになってくるしね。うわっ調子な、軽薄な感じにも受け取られかねない。選択肢があっていい、という向きもあるだろうけど、有名行列店は、たいていが、一、二品くらいだしね。メニュー数はあまり問題にならない。」
ねこまる「基本の、決め手のラーメンの自信がないと、あれこれやっちゃう、のかな。」
こぐまくくう「それで、そのスープも、ある意味、うますぎない、凝り過ぎない、で、落ち着いている。お子ちゃまっぽくないんだよねえ。」
ねこまる「堂に入っている。むじゃき、なのに、ガキくさくない。自家製の中太麺も言わずもがな、だ。」
こぐまくくう「よくあっていて、うまい、なんてもんじゃあないなあ。」
ねこまる「麺も、スープも、去年、初めていただいた時よりも、格段にうまくなっている気がするけど。こちらの感性が、むじゃきに追いついたのか。」
こぐまくくう「麺もスープも、もう少し、素っ気なかった気がするよね。モンスター、日増しに進化しているんじゃあないかねえ。来るたびに、色気が増している感じで、やたらにうまくなっている。」
ねこまる「これは、定番になるんじゃあないかね。茨城は、味噌が手薄な感じだ。」
こぐまくくう「なんだろう、このひとり勝ちの雰囲気は。」
ねこまる「そういえば、この前の道の延長上、6号を超えたあたりに、江戸前味噌ラーメン てらっちょ がオープンするようだね。ライバル出現か。」
こぐまくくう「てらっちょは、松戸店ができたころに行ったことがある。6号から、松戸駅の谷を降りていく坂の途中だ。意外と、あっさり食べやすい感じだった。こってりは、ウケれば、手堅くウケるからなあ。」
ねこまる「味噌味、おもしろそうだ。楽しみだなあ。水戸は、ますますラーメン都市として充実していきそうだ。」

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煮干しそば・醤油 650円

こぐまくくう「この、煮干醤油は久しぶりだけど、ばかみたいにうまい。これも進化してねーか。前は、普通においしいという感じだったけど。」
ねこまる「大げさではなく、今日は衝撃的だ。今まで食べた煮干しラーメンの中で、ワン、ツー、スリー、だ。」
こぐまくくう「調理中から、ものすごくいい匂いが漂ってきた。油浮きも、キラキラ輝いている。」
ねこまる「そして! とりわけ、この自家製細麺のうまさ! 出来が半端じゃあない。この努力は、賞賛ものだろう。」
こぐまくくう「この細麺が、格段に進化しているんじゃあないかね。今までで、一番うまい。こりこりなんてもんじゃあない。」
ねこまる「本日のスープはいかが、だけじゃあなくて、本日の麺はいかがが、も、トレンドになるべきだなあ。」
こぐまくくう「ちょっと何言ってるかわからないけどね。この、歯応えが、めちゃくちゃうますぎる。最初の何口かは、なんじゃこれえ、だ。」
ねこまる「頭が、ぽおーっ、となるね。もちろん、スープもこのうまさを支えているんだけど、スープは、そこそこでもイケちゃう感じだ。」
こぐまくくう「というか、スープを派手にする必要がないんだよね。もちろん、すごーくうまいスープなんだけど、独り歩きすることなく、麺とうまく歩調を合わせている感じで、その妙がいいなあ。」
ねこまる「この麺との、最大級の落としどころに向かえばいいんだよね。そのマッチングの妙の落ち着き方がすごいよねえ。へんに、濃い煮干し味とかにする必要はない。」
こぐまくくう「ちょうどいい、煮干しの苦みと風味なんだよねえ。それで、十分に、普通のうまさを超えた場所に行っている。」
ねこまる「まあ、ある意味、憶測だけど、忌憚なく言えば、製麺所の麺使用のお店は、スープ作りに専念するために、有り余る力をそこに集中的に注ぎ込んでしまって、スープだけを、過剰に、全力を傾けて、うまく作り過ぎちゃう傾向もある。凝り過ぎちゃうというか、気張りすぎちゃうというか。」
こぐまくくう「スープに、自分のアイデンティティを詰め込みすぎるというか。」
ねこまる「あとは、そこに適当な麺を当てるだけなので、同時進行のすり合わせ、すり寄せ作業が弱い、というか。」
こぐまくくう「麺づくりもやったら、へとへとだろうからね。自ずと肩の力が抜けちゃうよね。その分、いい意味で、力が抜けた、いい感じのスープができるかもね。両方、合わせて、完成度だからね。」
ねこまる「調和力がモノを言うようになる。これは、その感じが絶妙だよねえ。麺も作れば、見え方や見方が、自ずと変わってくるだろうからね。こちらの目も変えてくれる感じだし。」
こぐまくくう「こんなに若いのに、この絶妙の完成度は何だろう。自家製麺と煮干しスープ、といえば、自分にとっての草分けは、秋田の角館の、いとう、だけど、かたいぼそっとした、食べたことないような中太麺に、煮干しの効いた、大人っぽいスープが、衝撃的だったけど、目を開かせてくれた、という感じで、印象深いんだけど、それを、超えたかな。」

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by dasenkadasenka | 2012-06-17 18:32 | 水戸市