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喜元門 水戸笠原店 チャーシュー革命

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住所 茨城県水戸市笠原町884-10
電話番号 非公開
営業時間 昼の部 11:30~14:00/17:30~20:30
定休日 火曜夜の部、水曜
P あり
喫煙 不可
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こくまくくぅ「いよいよ、太平洋側は、乾季に入って、からっとした晴天が多くなる。からからの空気の中、傾いた強い日差しが、降り注ぐ。日本の背骨の山間部やその西側ではたくさんの湿気が落ちている、ということだ。」
人形くくぅ「まあ、雪の喜多方にも思いを馳せようということでね。まあ、それぞれの感性をはぐくめばいいのだろう。
こくまくくぅ「ここのところ、続けて、喜多方で食べていたら、なぜか、着元門が、強烈に食べたくなった。で、引き金となり、舞い戻った。」
人形くくぅ「たぶん、反動だろう。レトロなレシピ、から、超モダンなレシピ、へ、というわけだ。平地モードが恋しくなったというか。
こくまくくぅ「喜元門は、久しぶりだ。5月くらいから、行っていないかな。ちょうど、入口が変更になるあたりからで、だから、今日、はじめて、新しい入り口から入る。ちょうど、夏の間、来なかったのだ。」
人形くくぅ「われらはねえ、不意に行かなくなることは、しばしば起こる。自然にそうなるのだけれど、そのメカニズムは、わかっていない。まあ、でも、冷却期間を設けると、いろいろ見えてきて、いい気もする。接客システムが、すっきりと洗練されたものになったようだ。

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こくまくくぅ「久しぶりに来てみたら、相変わらずの行列だった。平日の11時10分くらいについたら、待ち客数名で、間もなく開店した。例によって早めの開店だ。中に入って食べているうちには、どんどん、客が押し寄せて、あっという間に、満席、待機客ありの状態。食べ終わって外に出ると、30台以上は入りそうな駐車場は、ほぼ、満車だった。」
人形くくぅ「まあ、半年前と、ほぼ、同じ光景だ。
こくまくくぅ「なんとなく、思うけど、ラーメンのブログやデータ関連のコメントや評価やランキングとかと、一般の動向は、さほど関連していない気が、しばしばするんだけど、今日も、食べに来ている人たちを見ていると、まあ、なんとなくだけど、ネット事情とは無関係に食べている人たちという気がするんだけど、ネット上の見識や常識とは無縁の人たちもいて、ラーメンを楽しんでいる、ということは、当然あるわけで、投稿好きの人たちはそれ自体変わった、アクの強い、自己顕示欲の強い、ある意味、偏った人達で、もちろん自分も含めてだけど、そういう、がつがつした情報食いのネット人たちとは、また別の落ち着いた世間をも形成してもいるわけで、あくまでなんとなく、だけど、そういうファンが確実に増えて、じわじわと門下生を形成しているような気もするなあ。」
人形くくぅ「ネット経由で食べるのと、そうしないのとじゃあ、だいぶ違うからね。ネットは、風評だけが独り歩きするようなところもある。あくまでネット上での情報戦的なおもしろさが、現実を凌駕している。今日、けっこう、見ていると、落ち着いた風情で、いそいそとやってくる人たちであふれている感じだ。限定とか、新作ばかり追いかけまわして食べ漁っている、お先走りを気取る人たちも嫌だからねえ。それに、おかしな地元対抗意識も、強く見受けられるし。地域対抗情報戦みたいな感じでもある。そういう動向とは別に、確実に、地道に、門下生数をのばしていきそうな気がするよねえ。
こくまくくぅ「情報戦とはいえ、この間、驚いたのは、くば地域のブロガーさんが、つい最近、はじめて、水戸のことぶきやを食べて、やっぱりあおいさんとかの方がいいなあ、と言っていたけど、驚くのは、前者が一番いい、と言っていた人が、この期に及んでまで、ことぶきやを知らないで、一番、とか言っていたことだ。等級を語るなら、せめて、少なくとも、最低でも、比較はしてほしい。」
人形くくぅ「え、今さら、ことぶきや、にはじめて?! みたいな。こんな人気店をこんなに何年もはずす? そろそろ、ランキングとかも、一部盛り上がりの偏った動向と見られるようになるかもね。見ない人も多いわけだから。
こくまくくぅ「喜元門は、なんだかんだ、なんとなく食べる昼食としても、満足度が高いだろうしね。圧倒的な存在感がある。」
人形くくぅ「洒落てるしね。垢抜けた感じだし。気の利いた食事だろう。
こくまくくぅ「まあ、換骨奪胎されたラーメンというか、変化球が過ぎて、人が追いつかないということもあるだろう。でも、じわじわ浸透するはずだ。なにしろ、上手だし、ウマい、からね。」
人形くくぅ「変化球というより、もう魔球、だよね。なんだかわからない。総元締の大竹さんには、強いモチベーションを感じる。よく、めげず、流されず、こんなに独創的というか変わったラーメンを開発し続けている。敬服する。
こくまくくぅ「最先端、というより、異次元、だよね。単体でも、そのブレンドやリミックスでも、手さばきは天才的だ。天才の集まる研究所が作っているラーメンみたいな感じだ。ヘンなどろくさい職人感がない。」
人形くくぅ「変な凡人臭さがないという意味で、工業製品的といってもいいようなね。近未来というか。
こくまくくぅ「まあ、一般に戸惑いが隠せないのは、無理もないだろう。たいていは、すぐには、ついていけないかも。でも、虜になる人は確実にいるはずだ。」
人形くくぅ「多くのものを、吹っ切っているよね。今日、あらためて、さらに、ますます吹っ切れているので、すごいなあ、と感じたよ。
こくまくくぅ「チェーン店的なマニュアル化に陥るのでは、という恐れや誤解もあるだろうけど、そうなったとしても、やはり別次元的な不思議な品質の高さがある。完全に、振り切っているので、凡庸化もしない。」
人形くくぅ「むしろ、まぜ麺に卵黄を載せているような凡庸な低レベルの店なんか、遠く、振り切られている。才能が一ケタ違う。
こくまくくぅ「先を行きすぎているし、あまりに高度に個性的なので、着いていけない人が多いのだろうと思いきや、久々に来てみたら、やたら賑わっている。いいねえ。」
人形くくぅ「まず、チャーシューだね。最近、喜多方で食べて、あらためて思ったことは、ラーメンは、やはりチャーシューがキマらないと、ダメだ、ってことだ。喜多方がさすがなのは、どの店も、あのとろける三枚肉のチャーシューを、粒ぞろいの上手い品質で、そろえているところだ。老麺会かどこかにすぐれた統帥者がいるのだろうなあ。ラーメンは、チャーシューで、50パーセント以上がキマる、ってことを、完全に見抜き、見切っている。
こくまくくぅ「白河ラーメンも、あの、炭火スモークチャーシューでそろえている。あれも、さすがだ。まず、チャーシューがよければ、人はそんなに文句は言わない。まずは、そこを確実におさえろ、という感じだ。」
人形くくぅ「喜多方でも、観光客の話を小耳にはさむと、チャーシューのうまさ、量の多さ、とろけ具合、などで、反応し、感心して感想を話し合っていることがしばしばだ。とっつきやすい入り口だし、そこで、すでに、満足度を勝ち取って、ぐっと印象がよくなる。
こくまくくぅ「超ブランド店の坂内食堂なんかは、あのチャーシューメンのルッキングが不動の絵、となっている。もはや、あの秀逸な、うまそうできれいなイメージが、多くの人の脳裏に、うまそうな食べものの記号としてインプットされている。そうなれば、強い。長谷川でも、チャーシューの全面載せ、半面載せ、というメニュー作りが、心をつかむやり方として秀逸だ。」
人形くくぅ「だいたい、ラーメンがうまくても、チャーシューがイマイチな店は、大当たりしていない。逆に、チャーシューがうまければ、もう、それで、半分以上成功だ。天高盛(喜多方)などでも、さすがに、チャーシューがキマッテいて、50パーセントの重要な要素となっている。天高盛は、もはや、あの喜多方チャーシューを踏襲せず、三枚肉だけど、シンプルな肉そのもの、という魅せ方で、スマートに魅せている。あれは、その肉そば的な魅力において、大化けしそうだ。いや、するだろう。雪の季節がつらい。
こくまくくぅ「まあ、コンスタントな人気店のえるびす(水戸)も、やはり、チャーシューが絶品だし、醤屋(水戸)にいたっては、絶品チャーシューが、そもそもラーメンの完全な母体となっている。もはや、チャーシューダレがスープだ。あれは強い、だろう。華丸(小美玉)も、あの分厚いレア・チャーシューが強烈なインパクトだ。ことぶきや(水戸)のチャーシューも、キレキレだ。」
人形くくぅ「チャーシューがなくても、ラーメンは成り立つけど、チャーシューがキマらないと、爆発力を生み出さない。二郎なんかも、やはり、50パーセントは、あの肉、だしね。不動の人気店のラーメン好房(須賀川)も、チャーシューが、特筆的にうまいし、人気の好房ラーメンは、チャーシューメンだ。大須賀(郡山)のバラ・ロール・チャーシューもうまい。
こくまくくぅ「そして、いよいよ、ここ、喜元門ですが、天高盛りと同様、従来のチャーシューくさくない、かなり異質な、肉感、で、やはり魅せている。前にも、散々書いたけど、肉、スープ、麺、の三位一体感で魅せる、揺るぎない魅せ方が見事だ。何より、そのことで、別次元のラーメンだ。」
人形くくぅ「個性的なチャーシューが4種類ほどからの選択制であること、そして、普通、チャーシューメン、となるだけのところ、チャーシューの1枚載せ、2枚載せ、3枚載せ、となっているチャーシュー増しシステムなところも、斬新な発明だ。これらのインパクトあるチャーシュー形態は、喜元門が大ブレイクした、大きな要因のはずだ。そのルッキングについては、こちらを参照
こくまくくぅ「このチャーシュー群が、また、個々に、既成概念を覆すような斬新さ、なんだけど、なんか、ますます、凄味を増して、シンプルな肉、になっている。もう、チャーシュー、じゃあない、感じだ。これが、新鮮でいいんだなあ。もう、飽き飽きしているようなチャーシュー感は、一掃、だ。いい加減食べ飽きてるんですよ。」
人形くくぅ「破格な感じが一層深まっているかも。これで、印象の50パーセントだな。ここで、ありふれた、あまりうまくないチャーシューだったら、このラーメンの魅力は半減するだろう、ということだ。
こくまくくぅ「賛否両論あることは察しがつく。チャーシューらしくない、といえば、その通りだからだ。よくぞ、こんなに、思いきったなあ。でも、これが、目から鱗で、人生観、変わるんだなあ。うそだと思った食べてみてください。」
人形くくぅ「チャーシューらしくないところが、逆にハマる、というところに、賭けている。
こくまくくぅ「実は、ここのバラ・ロール・チャーシューは、自分的には、過去最高のうまさ、だったんだけど、でも、5月くらいに、感じが変わっちゃったんだけど、まあ、今回もその延長だけど、また、ちょっと変わったかな。コンパクトというか。これも、肉っぽくなっている。ものすごくシンプルな、肉感、だ。直火も、バラも、何か、無色透明な軽さ、というか、超越した、奇妙な次元に、昇華された、肉、という感じだ。やはり、おもしろい。」

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鶏油煮干 醤油 直火 720円 

こくまくくぅ「組成は、詳しくは、よくわからないが、上にたっぷりとかかっている浮き油は、この店独特のチー油に煮干し油をブレンドしたものらしい。この店のチー油は、鶏油に魚粉がブレンドされているもので、ある意味、まったくいわゆるチー油感ではない。その下のスープは、鰮煮干スープ、なのかな。」
人形くくぅ「まあ、煮干し感、魚感、は強い、し、独特の風味を持っている。しかし、極めて、上品だ。何より、ここのラーメンンは、いずれも、極めて品のいい味の上質感だ。煮干しスープは、もちろん、別次元で、似たようなものを知らない。すごくうまくて、近未来感があり、好きだ。レトロな煮干しスープのあれやこれやが、視界の彼方へと遠ざかる感覚だ。この遠近感がたまらなく、新しい、んだけれど、それどころか、この鶏油煮干なるラーメンそのものが、もはや、変態的、といってもいいほどに、やたらと、未知のラーメン感だ。もはや、何の味、とも言いかねる。
こくまくくぅ「まあ、食べたことない食感だよね。魚粉入りの浮き油は、あまい香ばしさだ。スープにも、それが溶け込んで、もはや何のスープだかもよくわからない、が、不思議にうまい。奇妙に高度なオリジナリティの達成感がある感じだ。味わいの造りが、高品質だ、と思わせる。不思議な独創性と言うか、創作性が高い、のだ。麺も、他で知らないような食感だ。」
人形くくぅ「この太麺は、以前にはなく、新たに導入されたようだ。ぱっつん系で、歯切れよくもちもちしてうまい。ここは、自家製麺だけど、これは、つくば製麺所の特注品らしい。もう、ラーメンの麺とも、うどん、とも、いえない、何とも言えない感じだ。
こくまくくぅ「このラーメン自体が、もはや、ラーメン的でない。新たな麺類、新麺類だ。採点評価する人たちがいるけど、いったい何を基準にすればいいのだろうか。従来のラーメンの範疇でないものを、なんの尺度で測っているのか? 座標軸そのものが変化しているのに。」
人形くくぅ「単なる自分の好き嫌い、でしょ。
こくまくくぅ「あまりの洗練の極み、のために、手作り感すらがないように感じられるというか。もちろん、手作り、なんだけどね。誤解を恐れずにいえば、ぬくもり感みたいなのが払拭された工業製品みたいだ。人工的な、硬質な、完成度で、まるで、自分も、アンドロイドにでも、なっていくかのようだ。この感覚、イケる、よねえ。」
人形くくぅ「他のラーメンが、やたら古臭く見えてくる効果がある。ニュー・タイプ、だ。
こくまくくぅ「ニュー・タッチ、は茨城のメーカーだ。」
人形くくぅ「一つ一つの品も個性的なんだけど、いろんな構成要素のブレンドを、ここは、乱発する。意表を突くラーメンが増殖している。そいうところも、高性能という意味で、工業製品っぽいイメージだ。どれもが、通常のラーメン観から、ずれている。しかも、非常にクオリティの高い感じがする。好き嫌いは、当然あるだろうけど、これ、かなり、非常に高度な達成があることはまちがいないだろう。
こくまくくぅ「ちょっと、奇形的な天才性だよね。そうとうに独特な感性だ。最後の決めては人ガラ(人情)、とか、古ぼけたこと言っている場合じゃあ、もはやない。」
人形くくぅ「柚子の効かせ方も垢抜けている。下手な店ほど、やり過ぎる。気が効いているでしょ、柚子の香りですよ、って、強調する。妙味がない。この、そこはかとない、うまい効かせ方。
こくまくくぅ「あと、後味も、すっきりしている。後味のすっきり感って、重要な味の要素だ。うまくても、後味がくどいのや、もたれて後を引くのは、食べている時はいいと思っても、だんだん自ずと嫌になる。」
人形くくぅ「グラマラスな品のいいゴージャス感、そして、後味のきれいさ。
こくまくくぅ「チャーシューもくどい店は多い。これは、チャーシューくどさのない、不思議な肉アイテムと化している。恐ろしいほどに、突き抜けてしまっている感じだ。」

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海老まぜそば バラ巻 740円

こくまくくぅ「これも、超垢抜けている、好きな一品だけど、麺が前と変わった。上の太麺と同じものだ。うまい。」
人形くくぅ「やや、あごが疲れるくらい、弾力感が強い。
こくまくくぅ「はっきりいおう、まぜ麺は、こうでなくてはいけない。卵黄やマヨネーズの乱れがけは最低だ。この、大人っぽい処理、高品質感、市民権を得た麺類、という感じだ。まったく乱調なジャンク感に逃げていない。良心的に正面から取り組んでいる。誠実さすら感じる、まじな、まぜ麺で、料理、という感じだ。」
人形くくぅ「多少、マイルドな油感になったかな。多少塩気のきつい時もあったけど、それがなくなった。海老風味もちょうどいい香ばしさだし、食感の満足度が高い。
こくまくくぅ「ああ、また、やみつきになりそうだ。こうなると、台湾まぜ、もたべたい。真空まぜは、ややインパクトが弱かったかな。新たに、煮干し真空まぜそばもあるからなあ。頭がどうにかなりそうだ。」
人形くくぅ「きわめて、きっちりした、正統派まぜ麺、だ。まじでうまい。
こくまくくぅ「味の成り立ちが、ちゃんとつくられている。まぜ麺は、ゆるい店が多すぎる。手法も紋切り型で、独創性も冴えもない。可能性を感じない。」
人形くくぅ「この創作性の高さは、高度な技術力だ。まだまだ、未踏の地へと邁進しそうだ。

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こくまくくぅ「喜多方で喜元門はウケないかもなあ。どうしても、既存の古いものを守っていれば事足りるという観光地に甘んじた感性だからだ。一方、茨城は、観光立県としては、確か、最下位の方だ。だから、こんなにも、新しいものへの感性が開かれている、のかもしれない。まあ、それぞれ土地柄なのだろう。」

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by dasenkadasenka | 2013-11-24 18:26 | 水戸市