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やまりすがたべるもの

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麺 一直

住所 茨城県水戸市見川2267-3
電話番号 029-241-1330
営業時間 11:30 ~ 14:30/17:00 ~ 20:30
定休日 月曜日
駐車スペース 有
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こくまくくぅ「われわれは、食べるために活動している、と思っているが、動物としての最低限の生命活動の維持なら、もっと小規模でよい、という状態以上の剰余(利益)を追い求めている。この剰余分は、動物としての自分からは、ズレた、それ以上の、超越的な主体性の空無、という過剰な怪物性の分に相応する余計なものだ。」
こくま赤くくぅ「剰余(利益)は、寄る辺ない主体性の空虚を埋め合わせようとする詰め物だ。
こくまくくぅ「その詰め物は、何でもいいのだけれど、現実をはみ出す主体性という、別の現実性に見合うもの、でなければならない。動物的自足ではなく、剰余性自体が目的なのだ。」
こくま赤くくぅ「要するに、現実以上の、あらゆる夢の実現の可能性こそが、主体性の欲望の対象なわけだ。
こくまくくぅ「この欲望の対象には、明確な形がない。結局は、非実体的な何かを求めているからだ。現実の対象は、常に、その代理物にすぎない。それゆえ、欲望の対象は、無限に増殖する。」
こくま赤くくぅ「どれもが不適切だ。うまいラーメン、から、宇宙旅行まで、希少価値や金銭や天国もが、夢の対象として欲望される。
こくまくくぅ「戦争や内乱や人種差別が起こるのも、こうした欲望に対応している。剰余的な利益のためのいい場所取りが原因であるけれど、それ以上に、屈折した理由が生じる。欲望は、本来的に、うまくいかない。そもそも、決して満たされることのない機能不全であるために、そうした根源的な機能不全の理由として、他者への敵対性が利用されるのだ。」
こくま赤くくぅ「妨害者がいるから、うまくいかない、と。本性的な失敗は、何らかの妨害者のせいにされる。勧善懲悪のドラマが絶えないのはそのためだ。ある意味、悪者も必要なわけだ。
こくまくくぅ「邪魔者さえいなければ、欲望はうまく達成されるだろう、とね。そうやって巧妙に欲望を延命させる。倒錯的に、欲望を温存し、望み自体を救う、心的メカニズムなわけだ。」
こくま赤くくぅ「資本主義社会が、人々の欲望を煽り立てている、という見方もあるが、別の社会を夢想することそれ自体も欲望に他ならないから、結局、欲望の解消にはならない。

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こくまくくぅ「しごくまっとうなラーメンを食べたい、という欲求を、この店は満たしてくれる。ごく、シンプルな醤油清湯ラーメンだ。」
こくま赤くくぅ「道(亀有)、のワンコインのつけ麺の素晴らしさは、味のよさはもちろんのこと、値段といい、その構成といい、シンプルなラーメン心にあふれているからだ。
こくまくくぅ「コアなおいしさ、というか、そこだけ欲しい、という、まさに実質本位のところだけを、ストレートに提供してくれるんだよね。そういう、凝縮された、真ん中のところだけが欲しい。実際には、真ん中が抜け落ちて、周りのガワだけが肥大しているラーメンばかりだからだ。」
こくま赤くくぅ「要するに、ちゃんとしたうまいラーメンが、作れなくて、安易に付随品でごまかすようなものが多いわけだよね。ジュレとかピューレとかナッツとかさ。他ジャンルとのフュージョンとか。最近、とりわけ、気に入らないのは、油そばやまぜ麺を、奇異な実験的なこけおどしのアイテムとして使うやり口だ。
こくまくくぅ「真ん中の実質が空洞で、見せかけのデコレーションばかりに腐心している。」
こくま赤くくぅ「まさに、バブルっぽいラーメンだ。中身がなくて、アクセサリー的な誇張で膨張していく。
こくまくくぅ「中心の空虚には触れずに、周りの見せかけに固執することは、まあ、延命策ではあるのかもしれない。反権威主義的な大衆化に特徴的な、洗練された手口だ。本質的なことには触れないで、表面的な戯れを肯定する。表面的な見かけの戯れや、浅はかな表層へのうっとりとした愛着に執着する。」
こくま赤くくぅ「ひたすら諸ジャンルを混合させることだけで、見かけの新しさを装う。
こくまくくぅ「体のいい店の外観に憧れ、プレゼンテーションのデザイン性に心惹かれる、のも、徴候的で、結局、内実よりも、周りのうわべの消費、なわけだ。」
こくま赤くくぅ「最近では、Kの新店は、もっぱら、大箱、などと言われて、内容よりも、むしろ、店舗外観だけで、評価されている、ようでもある。
こくまくくぅ「食べて、なら、まだしも、食べにも行かないうちに酷評されたりしているね。おもしろい現象だ。まあ、サイエンス通り、という名前もそうだけど、あの界隈全体が、そもそも、箱もの、的ではあるよね。」
こくま赤くくぅ「いかにも、国家が、トップダウンで作った人工的な街、という感じかもね。中心が空虚で、立派な見てくれだけが肥大化する感じがあり、だから、バブルっぽい感覚でもある。
こくまくくぅ「K店は、バブルが弾けでもしたかのように、急に、潮が引いているかのような印象でもある。バブル期の崩壊って、既存の権威を破壊していく、大衆主義的な、挑発的な、異種混淆的な、表層的な差異化の戯れに固執して、その自家中毒が一気に過熱にして、急に冷めた感じだ。」
こくま赤くくぅ「食文化というか、ラーメン界って、手垢まみれの先例に倣って、まだ、その、刺激的な新しさの方法論でやっている向きもある。
こくまくくぅ「ダダイズムみたいな、無益な逸脱的破壊活動で、前衛的先端を気取る。まあ、ネット上の話題性先行体質が、そうさせるのかな。」
こくま赤くくぅ「まあ、クール・ジャパンなどと言われて、注目されるのは、ポスト・モダンなどとも言われる、旧い権威への世界的な偶像破壊の流れの中で、もともとさほど高級文化がないがゆえの、奇異なほどの大衆文化の徹底感があるからだろう。ただ、欲望の目的は、単に表層の戯れではなくて、その中心の空虚なわけだからね。

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中華そば 650円

こくまくくぅ「余計なアクセサリーはいらないから、実質本位のうまいラーメンが食べたい、のだ。」
こくま赤くくぅ「なかなか、ない、ところを見ると難しいのだろう。特に、清湯醤油はない。白湯は、もちろん、うまいまずいはあるのだけれど、まあ、濃く出せば、そこそこ、濃厚さの満足感で、なんとかなる感はある。こってり感でウケる、というか。
こくまくくぅ「スープと麺だけの素ラーメンって、時々ある。昔、喜奴屋(立川)にあって、うまかった。スープと麺に、ねぎと煮玉子が一個ついて、450円だったかな。がぶがぶ飲める清湯醤油スープがうまかった。ただ、最後に数年前に行った時、ちょっと味が変わってたかなあ。」
こくま赤くくぅ「大門(いわき)にもある。500円だったかな。
こくまくくぅ「もう、素ラーメンという感じでもいいんだよなあ。うまいシンプルなスープと、うまい自家製麺で。あとは、ねぎと、薄っぺらいチャーシューくらいで。近年、チャーシューは肥大化したけど、すごくうまいのをぺらっと、でもいい。400円くらいでさ。あったらいいと思うけど。」
こくま赤くくぅ「峰(高円寺)、という豚骨ラーメンの有名店が環七沿いにあるけど、あそこでは、食パンを切るやつみたいな、電動スライサーで、チャーシューを超薄切りに切っていた。あれ、おもしろかったなあ。
こくまくくぅ「うまい麺と、うまいスープと、あと、うまい油だな。短時間で、さっと食べてうまいなあ、という。こうした、付け足しのトッピングの誤魔化しに頼らない、シンプルで、ストレートな極旨ラーメン、という願望に、最も近いのが、ここの、中華そばだ。」
こくま赤くくぅ「これ、よほど、腕がよくないとできないよね。
こくまくくぅ「このあたりで、というより、東日本一くらいいいかもなあ。あと、シンプルな構成の清湯醤油ラーメンで、すごくいいと思うのは、ドル屋(宇都宮)だ。自家製麺も醤油スープも極上だ。でも、あれは、鯛だしなので、これは、鶏だしの分、より、シンプルな中華そば感がある。」
こくま赤くくぅ「ハイクオリティな汁ソバ感だ。変則的なところや、こけおどし的なところは皆無だ。いい勝負感だ。
こくまくくぅ「ここは、清湯で押したことで、まず、うまくいった感じだ。しかも、清湯と白湯の才能がある。いずれも、頭一つ抜きに出ている感じだ。」

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麻辣辛つけそば 850円

こくまくくぅ「深紅の色合いが、発色がよくて、とてもきれいで、魅力的だ。味わいも、その視覚効果とのバランスよく、非常に、エキゾチックなゴージャス感があって、印象的だ。」
こくま赤くくぅ「なんていうか、すごくフルーティな味わいだ。リンゴか何かかなあ。ただ、何、というより、全体として、クリムソンレーキ色の果実がデザインされてでもいるかのようで、独特なフルーティな味わいがある。
こくまくくぅ「唐辛子の香りに、かなりな甘みと酸味があるからね。色とともに、刺激的なフルーツ感だ。これも、傑作で、自信作だろうなあ。清湯にしてぐっとよくなったけど、深化した麻辣白湯も、復活するかもなあ。食べたい感じだ。」
こくま赤くくぅ「刺激的な色、香り、味、辛さ、で、タレとしての機能をいかんなく発揮しているわけだけど、色→香り→味→辛さ、の唐辛子うまさのドミノ倒しだ。
こくまくくぅ「それが、うまい自家製太麺といい絡みだ。さらに、たぶん、特筆すべきなのだと思うけど、バリバリしたたっぷりめの野菜にも、いい絡みだ。うまい野菜、というより、もはや、才気あふれる、という感じの野菜の使い方だ。しっとしバラ・ロール・チャーシューもぐっと進化したし、コンパクトな小気味よいごちそう感、満点だ。」
こくま赤くくぅ「ここのつけダレには、ひき肉が使われているけど、ひき肉の使い方でも、この店が一番じゃあないかなあ。目立ち過ぎず、されど効果的だ。たぶん、ゴージャスなうまさを、強力に底上げしているのだろう。
こくまくくぅ「自分的には、トッピングのひき肉辛子、より、こちらの方がシャープな辛みがあって、ピントが合う感じで好きだ。甘辛酸のバランスがいいのだけれど、けっこう強烈に効いているこの甘みが、つけダレとしての一つの決め手となっている感じだ。」

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by dasenkadasenka | 2013-07-06 18:10 | 水戸市