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やまりすがたべるもの

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かまや食堂

住所 福島県須賀川市八幡町16-16
電話番号 0248-76-2864
営業時間 11:00~スープ無くなり次第
定休日 金曜日
駐車場 有
禁煙



こくまくくぅ「人は、現実において、理想を追い求めている。これは、まあ、普通のことで、異論はないだろう。つまり、理想と現実には、両者を分かつ、亀裂があるわけだ。ところが、よくよく考えてみれば、そうした、理想と現実のギャップは、それ自体、人の意識が、頭の中で考えていることだ。」
人形くくぅ「そうした比較自体、頭の中にあって、その意味では、同じものでもあるわけだ。
こくまくくぅ「これは、おかしなもので、理想も現実も、両方とも、意識に内在的なのだ。疑問は、現実の中にいるわれわれが、なぜ、現実の彼方の理想を知っているのか、ということだ。」
人形くくぅ「われわれは、理想と現実の間の亀裂が、努力による漸進的な進展を通じて、縮められ、理想の実現化が、少しずつ達成されるものだ、と考えている。
こくまくくぅ「しかし、漠然としてであれ、そもそも、理想という到達点を知っていることが、矛盾だ。実際にあるのは、意識内に内在的な矛盾だ。なぜ、ダブルスタンダードなのか。」
人形くくぅ「つまり、理想とは、知り得ない、雲の彼方、ではない。
こくまくくぅ「だから、具体的には、矛盾とは、理想の実現化の過程にある、現実同士の間の中間、を示している。」
人形くくぅ「では、いったいどうやって、現実の中に、理想の亡霊はやってくるのか?
こくまくくぅ「ここには、直観、というか、一種の神がかり的な狂気を要請する他はない。」
人形くくぅ「99パーセントの努力と、1パーセントの霊感、というわけだ。
こくまくくぅ「現実からは現実しか出てこない、とすれば、現実以上の何か、という狂気の危険があるところにしか、理想の救いはない。」
人形くくぅ「狂気を介してこそ、理想の実現化は成長する、と考える他はないわけだ。
こくまくくぅ「通常の時間の流れの中に、何か飛躍の瞬間がある、という不合理な契機を導入する他はない。それを、恩寵と呼ぶのだろう。われわれは、ラーメンを食べていてさえ、そんなことを感じるのだ。恩寵は、待つべきものであるどころか、すでに到来しているのだ。」
人形くくぅ「すでに人はそうした中で生きている。
こくまくくぅ「待つ、という受け身に甘んじていても、何も訪れない。われわれの、日々の能動的な介入が、すでに、現に、恩寵の空間を開いているのだから。」

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こくまくくぅ「地震の震災のために使えなくなった旧店舗の跡地に新店舗が完成しましたよ。威風堂々たる新店舗の店構えだなあ。」
人形くくぅ「看板だけは、以前のままだ。やはり、店正面、という感じの、看板だ。
こくまくくぅ「まあ、店舗、そして、店舗裏の駐車場、と、立ち位置や勝手は、以前と同じだ。ここは、一等地で、何より、場所がいい。国道4号から、国道118号へ入ってすぐのところだ。目の前には、警察署と市役所があり、裏には、やや離れて須賀川駅が控えている、メイン通りの交差点の角地だ。それだけで、すでに勝利という感じの立地だ。」
人形くくぅ「食べ物だけでなく、やはり外郭の条件もきわめて重要だ。
こくまくくぅ「白い暖簾が鮮烈だ。さて、店内に入ると、入口を入ってすぐのところに、小さなかわいい券売機が設置されている、ではないか。」
人形くくぅ「いよいよ、かまやも、券売機かっ! という感じだなあ。
こくまくくぅ「店内は、調度がすべてスケール・アップした感じだ。神棚もテレビもでかく、りっぱになった。」
人形くくぅ「面積的には、前と同じような感じなんだろうけど、広々設計になった。
こくまくくぅ「コンパクトに小気味よく整理された、効率的に配置された客席が、30席ほど、あるのかな。」
人形くくぅ「まさに、無駄がない!
こくまくくぅ「いさみ(会津若松)の改築と匹敵する、リニューアル感だ。昭和は遠くなった。」
人形くくぅ「11時開店だけど、10時半くらいから、人が来始めているようだ。しかも、店内に入っている。11時には、半ば以上、席が埋まっている。中は、余裕あるけど、たぶん、駐車場は、もう一杯だろうなあ。
こくまくくぅ「みんな、地元の常連さんという風情だ。ここは、サラリーマンのお父さんたちも多いので、昼時はかなり混雑するだろうなあ。まあ、表通りながら、ここは、隠れ家的、というか、憩いの場的な雰囲気があった。新しくなっても、その感じはあまり変わらないかな。」
人形くくぅ「アメリカ的な合理主義からすると、日本の行列店は信じられない、という。アメリカでは、行列店は、効率の悪い店とマイナス評価されるらしいから、人がいかなくなるらしい。行列ができるなら、なんで、店舗拡大しないのか、という発想になるようだ。しかし、少なくともラーメン店では、経験的に思うに、隠れ家的な雰囲気は大事で、店の柄を大きくしたり、メジャーな展開にすると、客層の雰囲気が変わったり、味が変わったり、と、その常識感覚が適用されるかどうか疑問なところもある気がする。
こくまくくぅ「状態がいいなら、動かさない方が無難だ。そもそも、商品以外の、店舗的な諸条件が、その味を形成する要素でもあることがあるから、そこは見逃せない。」
人形くくぅ「いわば、不合理主義なんだけど、逆説的にも、その方が合理的なのだ。
こくまくくぅ「一所懸命という言葉が、ある。ひとところに命を懸ける、ということだ。場の力は重要だ。」

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こくまくくぅ「客席には、可動式の間仕切りが用意されている。プライベート空間重視だ。ここは、前から、そうだ。人気の秘訣かもなあ。空間は広いし、けっこうリラックスできて、いい感じだ。」
人形くくぅ「横浜のラーメン博物館から出店の誘いを受けて迷っているらしい、という噂を聞いた。今も厨房におられる初代のおやじさんは、反対だとか。
こくまくくぅ「福島では、牛乳屋食堂(会津)が、出店しているね。やはり、場所などの条件が違うので、うまく同じ味を作れない、と、店主さんが悩んでいる、と聞いたことがある。ラー博には、一度行ったことがる。まあ、ラーメン店は土地と切り離せないと思うけど、箱物的イベントとして楽しめるし、何かとチャンスでもあるのだろう。まあ、食べるなら、遠くても、本店に行って、その土地の空気の中で食べた方が完全に無難だろう、とは思う。」

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中華そば 600円

こくまくくぅ「さて、ラーメンの味に、新店舗が影響を与えているのでは、という懸念もあるわけだけど、果たして、やはり、すっきりした店舗と同様に、味もすっきりしたかも。前ほど、どろっとした、ややくどいような濃厚なコク、という感じではなく、濃厚感が、ややあっさりになったかも。」
人形くくぅ「ひょっとして、朝一だから、ということもあるかもしれない。
こくまくくぅ「すっきりしているし、かつお節の、木の芳香のような刺すようなシャープな香りが立っている。この感じ、かなり好きだ。」
人形くくぅ「ややつんとするくらいに、きりっとした節の風味が匂い立っていて、輪郭を鋭角に際立たせている感じなんだけど、ひょっとして節の種類を変えたのかなあ。軸はぶれてないけどね。心持ち、高級感のある感じというか。以前の、濃いコクが、よりキリッと引き締まった感じで、このシャープな感じは悪くないなあ。より多くの人にわかりやすいうまさという感じかも。以前は、胸が熱くなるような、独特の魚の芳香のくどさがあり、それが苦手な人もいるようだったし。
こくまくくぅ「それもいいけどね。でも、グレードアップし、洗練された感じだ。こちらも、好みだなあ。まあ、日によるブレなのかもしれないけど。」
人形くくぅ「すっきり感があって食べやすくなったけど、もちろん、節の濃い魚感は健在だ。醤油の色も少し薄くなったかな。もっと、麺が茶色く染まっていたような。油多めにしたけど、やはり、この多めの浮き油の感じがいい。
こくまくくぅ「自分的には、より、名品感が上がった気もする。特注の麺も、相性よく、これぞ中華そば的な、うまい味わいを堪能できる。」
人形くくぅ「これぞ、ラーメン、という普遍的な射程をとらえている感じは、福島一じゃあないかなあ。ローカル色で大目に見られる、傍系のパターンではない。非常に、正統派のスタイリッシュを極めている。日本の名中華そば、数十選、の中には、必ず入ると思われるような、洗練された一杯だ。
こくまくくぅ「もちろん、見た目も美しい。チャーシューも変わったかなあ。トロトロにやわらかい。もう一つはかたく煮しまったもの。醤油味がギリっと染みていて、これ、かなり、おつな一切れだ。時々変わるんだよね。青みは、ほうれん草だけど、夏には、いんげんになるのかな。いんげんもいいんだよねえ。」

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つけめん(しょうゆ) 850円

こくまくくぅ「さて、つけめんだ。ここへ来たら、まず、ほとんどの人が、中華そばを頼むだろうから、これを食べたことある人はあまりいないだろう。つけめんは、前にも、いただいたことあるけど、これ、ひょっとして、隠れた名品、かもなあ。」
人形くくぅ「一回目は、激驚きだった。まあ、つけだれのスープは、中華そばと同じベースのスープなんだろうけど、濃厚な魚だしに、かなりな甘みと酸味が加わって、その味わいが、なんというか、ケチャップとソースを合わせて混ぜたような風味なんだなあ。
こくまくくぅ「これも、前回よりは、ややあっさりになったかもね。まあ、ちょっと食べたことないような、つけだれのあじわいだ。まさか、ケチャップやソースが入っていることもないだろうから、醤油と、濃厚魚だしと、甘みと酸味と、何らかの香辛料が加わって、そんな感じになるのだろう。けっこう一回目はショッキングだ。何か、洋食のソース、というようでもある。事実、チャーシューやゆでたまごにつけると、もう、ソースだ。」
人形くくぅ「いや、ひょっとしたら、本当に、ケチャップとソースかもしれない!やはり、その二つが合わさったような味だ。何か、ソースのような、微細な香辛料粒もたくさん見えるんだよねえ。色も、なんだか赤いしなあ。
こくまくくぅ「今日は二度目で、何か変化があるかとも思ったけど、ほぼ同じだ。しかし、慣れると、なんだか、クセになるようなうまさでもある! わからない! けっこう楽しめる。」
人形くくぅ「中華そばと同じ麺だけど、冷えてもけっこういける。食感の感じはだいぶ変わる。なんか、麺といい、タレといい、醤家(水戸)的でもある。奇妙に、ゴージャス感と昭和感が同居しているような。
こくまくくぅ「何か、創作料理的でもあるような、不思議な味わいだ。ひょっとして名品かも!」
人形くくぅ「割スープがついてくる。そのままいただくと、節系濃厚魚だし、そのものだ。やや、どろっとしている。やはり、濃くてうまい。ありふれていないなあ。

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by dasenkadasenka | 2013-06-12 18:37 | 須賀川市