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やまりすがたべるもの

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中華そば 華丸(かわん)

住所 茨城県小美玉市羽鳥2732-4
電話 非公開
営業時間 11:45~14:30/18:00~20:30(スープなくなり次第終了)
定休日 日曜日・月曜日・木曜日
P あり
禁煙
http://www.a1.i-friends.st/?in=CRUNK

こくまくくぅ「今日は、えるに行って、スタホを食べようかなあ、と思っていたんだけど、水戸で急に思い立って、急遽、華丸へ行ってみることにした。思い立ったら吉日、というが、果たして吉日であった。」
人形くくぅ「勘が、あたったわけだ。
こくまくくぅ「今日は日曜日だ。本当を言うと、マイルド豚骨が食べたい、と思っていたんだけど、今日は、鶏スープの日だ。もちろん、それでもいい。それで、水戸からさらに先へと足をのばした。」
人形くくぅ「小美玉へ行く道すがら、すっかり木々の緑が濃くなっていた。

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こくまくくぅ「キリストとは、ある意味で、人々の欲望の、2000年来の結節点だ。人々の想像力が集中している点に位置する、その受け皿的な容器(名)、なのだ。キリストの磔刑は、彼を、生身の人間ではなく、欲望の対象としての、空虚な器(形式)、にする。人々の想像力が生み出す幻影(欲望の対象)を受け入れ、それに合致するには、ある意味では、生きた身体は、むしろ、そぐわず、邪魔であり、不要なのだ。無、とは、身体(ボディ)を失うことに他ならない。身体を失って空っぽの器になることによって、神にボディを与えることになる。」
人形くくぅ「そういう意味では、シーサー(カエサル)も、肉体としては死んで、名、として、皇帝の称号、となる。
こくまくくぅ「ラーメンも、こうした、宙空に投射された幻影としての結節点(欲望の対象)、であることは、間違いないだろう。人々が、頭で思い描いている、うまいラーメン、の空虚な形骸の場所に代入することが可能な、その幻影にボディを与える、現実のラーメンを探しているわけだ。」
人形くくぅ「ちょうど、カタログ化された、雑誌やブログのラーメンの写真のように、イメージの方がむしろ先行しており、その内実を欠いた形骸という、空虚な期待感に合致するような、現実のラーメンに出会うことを夢見ているわけだ。
こくまくくぅ「もちろん、こうした合致する対象は、人により様々だ。それぞれのライフスタイルや精神バランスや生活バランスに即した、ものをこそ、求めているからだ。したがって、単に、味、ということはない。必ずしも、すごくうまいものが食べたい、というのですらない。自分に即した、そこそこのうまいものがいい、という見方もある。」
人形くくぅ「そうでないと、自分のライフスタイルを変更しなければならなくなる、からね。だから、食べず嫌いも多い。逆に、何でも新しいものに飛びつく、ということもある。知りたくない、欲望もあるし、知りたがりの欲望もある。
こくまくくぅ「でも、感動とは、身の丈(身の程)以上のものに出会うことだ。自分の現実を超えてしまうことこそ、欲望そのものだ。」
人形くくぅ「転生、やり直し、ができるということこそ、欲望の眼目だ。輪廻とは、過去の因果に引きずられることだ。転生は、信仰であり、新しく生まれ変わる可能性を願うことだ。
こくまくくぅ「ここに、ステージアップの秘密がある。それまでの自分の無を望まなければ、真のステージアップはない。我執は向上しないという逆説だ。無心に何かを探す、ことこそ、欲望だし、信じる、ということだ。」
人形くくぅ「信じる、とは、自分の判断に基づかない、ということだからね。それでは、自分発の動機、理由、に従う、だけで、自分から出ることはない。
こくまくくぅ「信じるという行為は、無にかける、わけだ。無という未知を求めることこそ欲望だし、人類の謎だ。」

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とりそば 750円

こくまくくぅ「自分としては、ウイークデーの豚骨スープがメインで、終末の鶏スープの方がサブかなあ、という感じの、勝手な印象だったのだけれど、今日は、ちょっと衝撃だ。まあ、完成度で、マイルド豚骨がずば抜けているからだけど、とはいえ、この店の完成度は生半可なものではないから、鶏スープだってハンパなくうまい。」
人形くくぅ「完成度って、半端な褒め言葉ではない。他の店と次元が違う。グレードが違う。世界観が違う、というか。
こくまくくぅ「淫するところがなく、俗っぽくない。ありきたりのウケる線に迎合しない。独自のビジョンを持っているというように感じられる。それを人々に提示したいという意気込みが感じられる。」
人形くくぅ「既知の地平でウケ狙いをする水平思考だけではない、垂直志向がクロスしている。これは、採算度外視にもなるだろう。
こくまくくぅ「採算合わせの縛りのなかで、どうしても手堅く安易な方法論に傾きがちになるわけだけど、でも、欲望の理屈からすれば、かえって、凡庸化して、むしろ手堅くない、というか、うまくいかない、ということにもなりかねないんだけどね。」
人形くくぅ「がっちりしているとかえって失敗し、あまちゃんの方がむしろ大化けする逆説はある、のは、世の常だ。
こくまくくぅ「人を感動させるからね。鶏スープは、ずっと失敗の日々もあったらしいけど、ずっと続けているので、執着があるのだろう。しかし、試行錯誤の成果だなあ、という、きちゃった感じだ。今日のは、すごくうまいなあ。」
人形くくぅ「初めていただいた時は、すでに、鶏スープで名をあげていたんだけど、自分としては、マイルド豚骨のぶっ飛び方の方が大きかったために、鶏は、普通にウマい印象だった。その後、時々いただくたびに、微妙に変化しているようだった。最近は、だんだん濃くなって、白湯になるのか、という感じだった。
こくまくくぅ「濃厚なポタージュスープのようなうまさだった。ところが、今日は、どろどろ感が後退し、透明感やすっきり感が増している。でも、味わいは濃厚で、非常にシンプルな濃い鶏のあまさだ。これ、上質だなあ。桁外れだ。大抵の鶏白湯という方法論が、俗っぽく感じられる。」
人形くくぅ「ひどくつまらないものにみえてくる感じだ。これは、次元の違ううまさだ。
こくまくくぅ「もちろん、俗っぽいもの、そこそこのもの、を愛する人はいるだろう。それはそれだ。否定するつもりもない。でも、これは、これだ。としかいいようがないなあ。」
人形くくぅ「濃度があり、鶏のうまみのエッセンスが凝縮されている、という感じなんだけど、無駄な部分が、完全になくなっているという感じの凄味がある。精度が高い。それをあらわすように、色も美しい黄金色だ。色さえがあまい。
こくまくくぅ「久しぶりに食べると本当にサプライズがある店だ。こういうサプライズが出せない店が、限定品などの仮初のサプライズを、サプライズの代用品として用いて、間をもたせている気がしてくる。」
人形くくぅ「上質さだけをこしとった感じだ。あまいけど、すっきり感もある。これに比べると、たいていの鶏白湯はくどいばかりだ。
こくまくくぅ「これ、清湯とか白湯とかいうのが馬鹿馬鹿しいような、どちらでもない中間的な感じだ。得難いものを今日は得たなあ。僥倖だ。」
人形くくぅ「この上質なこいあまみを引き立てるのに、ピンポイントな、ギリっとした塩加減だ。塩自体のさっぱり感もばっちりだ。そして、麺も変わった。細く、白っぽくなっている。言うまでもなく、スープにぴたりと合って寄り添っている。集中力の高さとしか言いようのない、震撼ものの、揺るぎない適材適所だ。
こくまくくぅ「壁にの貼り紙に、火水金 豚骨スープ、土日 鶏スープ、とあるんだけど、初めて、双璧という実感が湧いた。拮抗する二大スープとして、わたり合っている感じで、力強く並んで輝いているかのようだ。」
人形くくぅ「誇らしげに並んでいるみたいで感動的ですらあるなあ。
こくまくくぅ「もはや、スープと麺だけで、すでに胸がいっぱいなんだけど、トッピングの鶏肉も、まったくくさみがなくて、上質なうまい食感を極めている。ネギの切り方が変わったかな。斜めのようなギザギザした螺旋のような。このちょっとガリっとした微妙に強いネギ感が、まさに薬味という感じで、あまいスープによく合っている。このあたりも絶妙だ。道(亀有)のつけダレについてくる別皿の斜め切りでキンキンに冷やした薬味のネギを思い出す。尋常でなく気が効いているんだよねえ。」
人形くくぅ「近くの席の若者たちが、注文の品が着丼した瞬間、なにこの鶏、なにこの肉、などと叫びをあげていた。この若者たちは贅沢な体験をしているなあ。昔は、こんなのないぞ。この、素直な感動に、これからが期待できるなあ。歳をとってると、慣れ親しんだ環境習慣から脱却できないものだ。年寄りになくて、若者にあるのは、好奇心だ。成熟より、無防備な好奇心だろう。
こくまくくぅ「さて、この衝撃的な鶏スープをいただいた次の日、華丸のホームページを見てみるとさらなる衝撃が!!! なんと、以下のような文章が・・・。土・日曜日に提供していた鶏スープの材料の「やさと本味鶏」が生産中止となりました。よって6/2をもちまして鶏スープでの営業を一旦終了とさせていただきます。新しい鶏スープが出来るまでは、火・水・金・土曜日を豚骨スープで営業し、日・月・木曜日を定休日とさせていただきます。
人形くくぅ「食べといてよかった―、だけど、ショックだなあ、これは。これも虫の知らせだったのかっ。ぎりぎり間に合ったわけだ。
こくまくくぅ「まあ、残念だし心配だけど、我は動じない。また大きなサプライズがやってくるはずだからだ。むしろ、楽しみに待とう! 」
人形くくぅ「ほんとに、どきどき、わくわく、だなあ。
こくまくくぅ「一期一会ですよ。思い立ったら吉日。どんどん食べておきましょう。いつどうなるか、わからないですからね。」
人形くくぅ「最後に食べられてよかったー。一生モノですよ。

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中華そば(醤油) 700円

こくまくくぅ「さて、そんなわけで、ちょっと脱力気味なので、醤油ラーメンはみじかめに。豚骨と鶏の禁断の二枚抜きを達成してしまったのだけれど、この店のレベルだとスゴすぎて、しかも、さらなる衝撃で疲れてしまったかも。」
人形くくぅ「両方、おススメだ、と言いたいところで、この衝撃だ。真っ白になる。
こくまくくぅ「醤油は、上の鶏そばの鶏スープと他のスープとのブレンドになるのかな。うまいんだけど、ここは、華丸なので、たぶん、さらなる大化けサプライズがいつかくるような気がしている。今後どうなるかが楽しみだ。」
人形くくぅ「澄んだスープで醤油ラーメンを作ったらどうなるのか、という気がする。店主さんが、醤家のラーメンに注目し、思いを寄せてている、のは、何か、そんな秘密があるのかもしれない。これは、魅力的な宿題だ!

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by dasenkadasenka | 2013-06-03 18:17 | 小美玉市