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やまりすがたべるもの

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屋台ラーメン 醤家

住所 茨城県水戸市本町2-1-29
電話番号 029-357-3779
営業時間 11:00~22:00
定休日 毎週火曜&第1・3月曜
喫煙 可
駐車場 なし

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こくまくくぅ「華丸マスターから、次々に繰り出される問い。醤家のマスターを神と崇めている、という噂だ、あの神が、だ。」
人形くくぅ「かわんマスターから出された宿題だ。
ミニくくぅ「考えちゃうなあ。興味深い問いかけだ。

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こくまくくぅ「正々堂々たるB級魂に感服だ。もはやポリシーを感じる。あのトラディショナルでもある華丸マスターが、絶賛している、何か、不思議な脱臼感がある。」
人形くくぅ「やはり、技術力だろうか。飾ることのない、気取らない、さりげない技術力の高さ、とでもいえばいいだろうか・・・。

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カレー冷やし 750円

こくまくくぅ「これ、降臨だな。徹底したB級グルメのセンスの良さが光っている。」
人形くくぅ「いろんな具材の味覚のかけ合わせの妙が、すごくおもしろいし、うまい。なんか、ヘンにうまい。
こくまくくぅ「とりわけ、香りの重奏が、衝撃的に、キッチュなまでに、素晴らしい。赤黒い味噌(豆鼓醤のような、コチュジャンのような)のエキゾチックな香り、福神漬けの香り、燻製うずらの香り、ゴマの香り、乾燥ネギ(!)の香り、カレーの香り、普通だったら、うまくまとめられないかもしれない、これらの重奏が、なんだか、やたらと、不思議にうまい香りの響き合いを奏でている。好きだなあ、この感覚。」
人形くくぅ「B級グルメ、といっても、もちろん、誰にでも簡単にできる、というわけではないからね。ある意味、滅茶苦茶にならないで、B級素材を使いこなすのは、むしろ難しいかもしれない。
ミニくくぅ「いい加減に遊ぶだけでも、真面目に堅苦しくやるのでも、つまらない。
こくまくくぅ「B級モードの楽しさを、壊さず、気取らず、に、精妙に演出しなければならない。肩肘張らない計算や配慮が必要だ。」
ミニくくぅ「まぜ麺などで、B級にかまけて、センスなく、安っぽくやっちゃう店は多い。洒落のセンスだよねえ。
人形くくぅ「何か、ちょっと、感心しちゃうような手さばきだ。意表をつく、ような、バランス感覚にありながらも、それを、うまく、うまさへと変換しきっている。
こくまくくぅ「ワクワク感もあるしね。でも、お遊びのようにはならない。ちょっと、恐ろしいような魔術的な感じでもある。」
人形くくぅ「綱渡りのような魔法の配合だ。この細麺が、冷たいと、また、ずいぶん違った表情で、硬い感じがうまい。なんだろう、凡百の冷し中華より、断然うまい。
こくまくくぅ「遊園地のようなキッチュな感じに騙されたいという気持ちが前のめりになる。」
人形くくぅ「花やしきとかね。頭の中に変な音楽が聞こえてくるよ。
こくまくくぅ「飾らずにB級に徹する姿勢がいい。センスがいいし、ある意味それを、細心の注意をもって、仕上げているプロの技術的な裏打ちが活きているし、見せ所となっている。」
人形くくぅ「少し笑っちゃうところが、B級の志だろう。必要最小限のもので、金をつくりあげる、のが、錬金術だから、その落差が大きいほど、すぐれた技術であり、マイスターなわけだ。
こくまくくぅ「結局、錬金術は、最低限のみすぼらしい物質的残滓こそが、神に近づくというパラドクスだ。」
ミニくくぅ「おお! これは、宿題の答えか!
人形くくぅ「結局、罪人と一緒に磔刑に処せられた、みすぼらしいあわれな男こそが、神の子なのだからね。
こくまくくぅ「この世で、もっともみじめな男が、なんといっても、神である、という逆説なのだ。神とは、マスター・シニフィアンだ。シニフィアンとは、意味内容を欠いた空虚な形式だ。そこを穴埋めするのにふさわしいものは、結局、この世の端っこの、ごく貧しいかすかな存在感でしかない、というわけだ。」
人形くくぅ「マスター・シニフィアンは、まさに、ちょうど、下の写真の、内実のない空虚な絵姿の黄門様みたいなものだ。
こくまくくぅ「つまり、神とは、われわれによっては、内容を規定できない、究極の主人だ。それは、空疎な幻影的な表記で、この世の神と呼ばれる者は、その空虚な称号に、現実の生身の内容物を充填したものであることになる。」
ミニくくぅ「黄門様になりきって顔を出す人のように、あらゆる主人は、神の代理なわけだ。そうやって、人は神を目指している、けど、究極の神は、なんであるか知らないということだ。
ミニくくぅ「まさに、下の写真の、黒く穿たれた、のっぺらぼうの顔だ。
人形くくぅ「神を希求することは、仮想の幻想体系としての、われわれに課せられた宿題、ということなのだろう。
こくまくくぅ「神と称されるものは、すべて僭称なわけで、神を目指す過程における、過渡的な充填物なわけだ。神そのものは、内容を欠いた黄門様の絵姿のような、空っぽの容器のようなものだ。」
人形くくぅ「われわれとは別次元の究極の他者だからね。別の現実に憧れるわれわれの欲望の、総元締なわけだ。
ミニくくぅ「別の世界を保証する仮初の総支配人だ。
こくまくくぅ「このゴマも答えだな。ゴマのもっともいかした使い場所がここだ。つけ麺のつけダレに時々使われているけど、これが、最も適材適所だなあ。」
人形くくぅ「こういうふうにこそ、使うんだね。ゴマも、やたらに使うとキッチュなんだよね。目からうろこのお手本だ。他の香りとの相性がよく、活きて効いている。
こくまくくぅ「そして、このカレー粉の香りがなあ。駄菓子屋のカレー煎みたな雰囲気で、すばらしい。こんなふうにやれますか、って話だ。これ、はずせないなあ。」
人形くくぅ「福神漬けの赤さもね。薄い色付けの福神漬けもあるけど、ここは、あえて、真っ赤、だろう。これは、文化程度の高さだよ。
こくまくくぅ「すぐに、名古屋コーチンとかブランド出すの、むしろ文化程度が低い。」
ミニくくぅ「高尚だと思い込んで、無条件にブランドに食いつく人、アホだろ。
人形くくぅ「このエキゾチックな風味の味噌とカレー粉の溶けた醤油スープとの掛け合い、見事だなあ。えもいわれぬ不思議な感覚だ。
こくまくくぅ「生真面目に考えすぎてもいけないなあ。絶妙のB級路線で、センス光りまくりだ。」
人形くくぅ「そして、極めつけは、この燻製ウズラだなあ。ここにこれを持ってきましたか。味的にもうまいんだなあ。この大きさ、形状、色、味、香り、これ、B級小型爆弾でしょ。
こくまくくぅ「燻製の香り、効いている。ミスマッチだか、ベストマッチだか、よくわからない、複数の香りの相乗的な波状攻撃は、天才的だ。これ、なかなかやれないよ。」
人形くくぅ「何か、寄る辺ない地点にまで連れて行かれちゃう感じだ。
ミニくくぅ「不思議なB級ワールドだ。

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醤家ラーメン 500円

こくまくくぅ「ここは、女子も多い。というか、若い女子やおばさんもいるけど、端的に、おばあさんも多く見かける。」
人形くくぅ「おじいさんもね。まさに、老若男女なんだよねえ。夜は、居酒屋としても、盛り上がっているらしい。
ミニくくぅ「いきったラオタみたいなのばかり集うようなラーメン店も、げんなりするしなあ。
こくまくくぅ「買い物ついでのようなばあさんやじいさんが食べているような風情がいいよねえ。原点回帰だな。みなさまに愛されている。」
人形くくぅ「誰にでも、わかりやすく、たべやすい、うまさの、万能ラーメンだ。
こくまくくぅ「これまた、必要最小限の要素で、スープを作ってしまっている。シンプル・イズ・ベスト、とは、だてに言われている言葉ではない。アインシュタインは、宇宙を、E = mc2(よくわかんないけど)であらわしているし。」
人形くくぅ「ラーメンの醤油ダレが、ちょいたし用に、卓上に置いてあるので、それをレンゲにたらして舐めてみると、たぶん、チャーシューダレなんだと思うんだけど、ものすごくいい醤油の香りがしている。これ、相当な、こだわりをもって見つけた醤油なのだろう。これで、いける、みたいな。
こくまくくぅ「だしなんかとらなくてもね。この醤油で勝負できるみたいな。切り札だな。この元ダレがハンパなくうまいわけで、それを、麺のゆで汁で割る、という、超シンプルな、合理的この上ないスープになった時の、すっきりした、ちょうどいい飲み心地。E = mc2だ。」
人形くくぅ「この仕上げにする、集中力の高さ、だなあ。神業の精度の高さだ。
こくまくくぅ「なんていうか、ある意味、変なうまさがない。この逆転劇は貴重だ。神へ近づく道だ。」
人形くくぅ「浮いている油も玉ねぎも、必要最小限でうまい。必要最小限って、置き方の慎重さ、ていねいさ、だ。
こくまくくぅ「唐辛子を生にする、など、やることなすことが、少しずつ凝っていて、微妙なこだわりに貫かれている。通り一遍のことはやらない、という感じだ。」
人形くくぅ「粗い大根おろしの鬼おろし、とか、ソース、とかね。気張った態度とは無縁の、すずやかなこだわり方だ。
こくまくくぅ「そういうのが、粋なんだよねえ。もろブランドとか、粋じゃあない。」
人形くくぅ「新潟から取り寄せているらしい麺も、飾らないうまさだ。はじめコリコリだけど、すぐに伸びる。その感のスープとの絡みの諸表情を風流に味わいましょう。

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by dasenkadasenka | 2013-05-19 18:05 | 水戸市